不安や怒りと言ったストレスを抱えていると、胃に不快感がして食欲がなくなったりします。
心配になって、内科や胃腸科を受診しても、さしたる原因が見つからない、そんな時は、ストレスによる胃腸障害の可能性があります。
ストレスがある胃腸の調子が悪くなるのは、自律神経の働きと密接に関わっているからです。ストレスが溜まると自律神経のバランスが乱れやすくなって、胃の調子が悪くなったり、下痢や便秘になりやすくなるのです。
また、緊張や不安な気持ちを抱えていると、食事ものどを通らなくなりますが、これも、自律神経の働きと関係しています。
緊張状態にあると、自律神経のひとつである「交感神経」の働きが優位になりますが、この交感神経には、胃腸の動きを抑える特徴があるため、食欲がなくなってしまうのです。
また、たとえ、緊張しながら食事をしたとしても、胃腸がスムーズに働かないため、消化不良になってしまいます。
食事はリラックスして、なごやかな雰囲気の下で食べるのが基本なのです。リラックスしていると、もうひとつの自律神経である「副交感神経」が優位に働いて胃腸の働きを活発にしてくれるため、食べ物が消化されやすくなるのです。
いつもイライラしていたり、常にストレスを抱えたりしている人に、胃の痛みを訴える人が多いのは、「副交感神経」が一時的に活発になりすぎて、消化に必要な「胃酸」が過剰に分泌され、胃の粘膜が傷つけられてしまいます。そうすると、胃に痛みを感じたり、ひどい場合には胃潰瘍になってしまうこともあるのです。